口腔外科・内科


当院の口腔外科・内科診療

当院の院長は、群馬県では数少ない、口腔外科専門医です。

そのため特別な疾患も鑑別できることもありますが、病理検査、造影CT、MRIなど各種精密検査が必要な場合は、総合病院へご紹介させていただきます。

当院で治療可能な症状


親知らず


親知らずは大人の奥歯の中で最も後方に生える歯牙のことを言います。

通常15歳から20歳代前半に萌出することが多いのですが、その頃は深く埋まっていて萌出しなくても40代後半ぐらいから歯肉が退縮してくることで、埋まっていた親知らずが現れ出ることもあります。 大きな虫歯になったり、埋まっていることで清掃が難しく度々歯肉炎などを引き起こす場合は抜歯をお勧め致します。

また、矯正治療が必要な際や、レントゲン撮影にて病的な所見が認められた際には症状がなくても抜歯した方が良い場合があります。ただ、綺麗に生えており、清掃も十分にできる場合は抜歯の必要はありません。 いずれにしてもレントゲン撮影で診断する必要がありますので、お困りの際は是非相談にいらしてください。

当院には低被ばくで広範囲撮影可能な歯科用CTも完備しており、長年口腔外科に携わり何千症例もの抜歯を経験した口腔外科専門医の院長がおりますので、安心してお任せいただければと思います。


TMD [顎関節症]


顎関節は耳の前に位置する左右同じ構造を持つ関節の一種で、同一の動きで2つの関節とも動くヒトの体の中で唯一の関節です。

そのため色々な影響をうけやすく噛み合わせの不調和、好ましくない姿勢、ストレスなどによる歯ぎしりやくいしばり、食生活の変化(柔らかいものやファストフード嗜好)などにより顎関節症を引き起こすことがあります。 そうなると口を開けるとカクカク音がする、口を開け閉めすると痛い、口を大きく開けられないなどの症状が出現することがあります。

当院ではレントゲン撮影、生活習慣の問診、口腔内、顎関節周囲の検査を行い、ご本人に適した治療を行っております。 顎関節症は、生活習慣から由来する場合が多いので、生活習慣の改善が必要となります。そのため、すぐには改善しないことも十分ご理解いただければと思います。

他にも筋ストレッチやマッサージ、マウスピースなどで治療していきますが、重度の場合は外科的な処置が必要なこともありますので、是非相談にいらしてください。


睡眠時無呼吸症候群 [内科での検査で軽症と診断された方のみ]


睡眠時無呼吸症とは睡眠時に呼吸が停止する状態があり、かつ日中の眠気、倦怠感などを伴う症候のことを言います。

原因としては、肥満、アレルギー性鼻炎などによる鼻づまり、扁桃肥大、下顎の狭小、下顎の後方偏位などがあげられます。 これらが原因となり呼吸が障害されると睡眠も障害され、それにより高血圧、糖尿病、心臓疾患、脳卒中などの生活習慣病になりやすくなると言われています。

また、集中力が低下したり、仕事に熱中できないことから仕事中のミスや交通事故などを引き起こすこともあります。 下顎の狭小や後方偏位により気道が塞がれている場合、軽度の場合は睡眠時にそれを改善させるマウスピースを使用することで、空気の通り道を広げることができます。 重度の場合は、マウスピースでは対応が困難となりますので、CPAP(持続陽圧呼吸療法)などの方法をお勧め致します。

上記の症状を自覚されている方や、ご家族などからいびき、睡眠時の無呼吸を指摘されお悩みの方は、まずは、睡眠時無呼吸の検査を内科などで受けていただく必要があります。

その検査の結果、スプリント療法の適応と診断された方は、ご相談に来ていただければと思います。(スプリントを作成する場合は、内科からの紹介状が必要となります。)


蓄膿症


蓄膿症は上顎洞炎とも言い、鼻の横にある上顎洞という空洞に膿がたまり、鼻の通りが悪くなったり、常に鼻汁が出たり膿が喉の方に垂れ込む症状を伴います。

鼻疾患が原因のこともありますが、上顎臼歯の重度の歯周炎や大きな虫歯からの細菌感染が上方の上顎洞に及び炎症を引き起こすことで上顎洞炎が生じることもあります。 歯が原因の場合はそれを治療することで上顎洞炎が治癒することもあり、適切な診断と歯の治療が必要になります。

当院ではCT撮影を行うことで診断が可能になりますので、上記の症状でお悩みの方は是非相談にいらしてください。


口腔癌 (口腔癌健診)


口腔がん(舌がん、歯肉がん、頬粘膜がんなど)は全ての悪性腫瘍の1~3%を占め年間罹患者数は7000人ほどと言われております。

男性にやや多く好発年齢は60代から70代であり、口腔がんの中では舌がんが最も多く次に歯肉がんなどが続いています。最近は若い女性の粘膜炎(前がん病変や扁平苔癬など)も増加傾向にあり、注意が必要です。 その原因は喫煙、飲酒などと言われておりますが、歯並びや噛み合わせの影響で口腔内の粘膜をよく噛んでしまうことや、重度の歯周炎および大きな虫歯を放置することで歯がとがってしまい常に口腔粘膜を刺激するなどの慢性炎症などから口腔がんを生じさせることもあります。

当院では長年口腔がんの治療にかかわってきた院長による口腔がん健診も行っております。お口の中が荒れやすい、口内炎を繰り返すなどの症状がある方は、是非一度ご相談ください。


以下のようなお悩みをお持ちの患者さまへ


  • 全身疾患をお持ちの方へ

    糖尿病、膠原病、抗がん剤治療中の方などは、全身の抵抗力などが低下していることで感染症を引き起こしやすい環境にあります。それは口腔内にも当てはまります。

    歯周病もいわゆる感染症であり、全身状態が衰えている場合、歯周病が悪化し重度の急性炎症を引き起こすこともあります。そのような方は定期的な口腔ケアと口腔内の診査が必要になります。 総合病院の歯科にて様々な疾患を抱える方の歯科治療も行っていた院長が口腔内の診査、必要な処置についてご提案することも可能ですので、何か全身疾患をお持ちで歯科医院に通いづらいとお考えの方もお気軽に相談にいらしてください。

    また、骨粗鬆症にてその治療薬(ビスホスホネートと呼ばれる薬)を内服または注射されている方はその副作用で歯を支える上下顎骨に炎症を起こしやすくなることがあります。

    そのような方にも上記のように口腔ケア、口腔内診査が必要になりますので、骨粗鬆症の治療をされている方で歯肉の状態が気になる方は是非一度相談にいらしてください。

  • お口の中の口内炎や粘膜炎が起きやすい方へ

    特に全身疾患をお持ちでない方で、口内炎や粘膜炎がなかなか治らない、治ったと思ってもすぐ他の場所にできるなどの症状がある方は、何かの全身疾患が隠れている場合があります。

    このような方は免疫力が低下している可能性があり膠原病などに罹患していることもあります。

    このような場合は適切な専門病院で治療する必要がありますので、なかなか治らない口内炎や粘膜炎でお悩みの方は、是非一度相談にいらしてください。

  • お口の中がよく乾燥すると思う方へ

    口腔内がよく乾燥する疾患として口腔乾燥症があります。

    この原因は加齢、ストレスなどによる唾液の低下、内服薬などによる副作用、唾液腺自体の疾患など様々あり、中には膠原病により自身の唾液腺が萎縮してしまい唾液を出せなくなるような疾患もあります。

    唾液は歯牙を再石灰化させたり、唾液が流れることで汚れを洗い流したりする作用がありますので、唾液の流出が低下すると虫歯や歯周病になりやすくなります。 口の中が乾燥する、唾液が出づらくなったなどの症状がある方は、虫歯や歯周病が悪化しやすいので定期的な診査が必要になります。

    このような症状が気になる方は是非お気軽に相談ください。